漢方療法







漢方療法と副作用

                                                                                                                                


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漢方療法を併用で


   原則として、アトピー性皮膚炎を漢方薬のみで治療することはあり得ません。
   アトピー性皮膚炎の治療の基本方針は、皮膚炎の原因や悪化因子の除去、適切な
   スキンケアおよび薬物療法の3つです。

   薬物療法では、皮膚症状の状態に応じてステロイド外用薬や免疫調整外用薬、かゆみに
   対しては抗アレルギー薬の内服を行います。


   漢方薬はこれらの基本的治療と併用して用いられます。患者さんの全身状態や皮膚症状に
   応じて、最も適切と思われる漢方薬を内服します。


     


   症状の変化に伴って頻回に薬が変更されることもありますが、「漢方薬は長期間内服
   しなければならない」と、よく聞きますが短期間の服用でよくなる患者さんも多く見られます。


   漢方薬の中には炎症を鎮めたり、かゆみを和らげる作用を比較的強く有しているものもあり、
   西洋薬の投与の減量や投与期間の短縮が可能となる実例もあります。


   最近では、アトピー性皮膚炎に対する漢方薬の効果に関する研究も進められております。
   治療が長期におよぶ疾患であるだけに、基本的治療の補助的薬剤として今後さらに有効な
   治療法の1つになり得ると思われております。



      


      副作用について


   漢方薬は一般に副作用が少ないと考えられていますが、「薬」である以上は、
   種々の副作用を生じる可能性はあります。

   食欲不振、胃痛および下痢などの胃腸症状が時々見られます。
   稀にではありますが、薬疹といって皮膚に赤い斑点やブツブツが出てくることがあります。



   一般的に漢方薬は効能の異なる複数の生薬の複合剤です。
   皮膚科以外の病気で漢方薬が処方され複数の漢方薬を同時に内服すると、同じ生薬が重複し、

   思わぬ副作用を生じることもあります。他科より薬を処方される場合は、皮膚科で処方された
   薬(漢方薬を含む)を提示することです。



   逆に皮膚科を受診される際にも現在他科より処方されている薬を主治医にお見せする事です。
   漢方薬を内服していて体調などに異常を感じたら早めにご相談するようにします。


   漢方薬の内服をはじめた後から皮膚症状が悪化してきた場合は、他の悪化因子によって
   増悪している状態にあるのか、漢方薬が「合っていない」のかなどを速やかに判断して対応
   すべきなので、主治医に相談するようにします。



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