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◆高血圧の食事療法の基本は塩分◆
高血圧は動脈硬化を招き、更に虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)や腎臓病、
脳血管疾患を引き起こす要因の1つとなります。
高血圧のなかにはタイプによっては、食事療法で改善が期待できるタイプもあります。
★減塩★
例えば、「食塩感受性」の人は食塩の摂取量で大きく血圧が変動しますので、減塩が最大の
ポイントになります。もちろん、「非食塩感受性」の方も減塩は大切な要素といえます。
大量に発汗した場合を除けば、1日の塩分摂取量は2g程度で十分です。多くても7g以下に
抑えるようにします。
食塩は血圧を上げる作用があり、塩分のとりすぎは動脈硬化を促進する要因となります。
体に多くの塩分がとり込まれると、体内の塩分の濃度が高くなり、これを薄めようとする作用が
働いて、水分の排出が妨げられます。このために身体の中に水分がたまり、心臓に負担を
かけたり、むくみの原因の1つにもなります。
塩分を控えた食事を心がけましょう。健康な人でも1日に10g以下を目標にしてください。
高血圧、心疾患のある人は医師から指示された塩分量(一般に7g以下)を守りましょう。
◆塩分を控える12のコツ◆
1、薄味に慣れる
塩味の薄い食事に慣れる努力をしましょう。調味料の味になるべく頼らないで、薄味に
慣れてくると、素材の持ち味が分かるようになりますので、塩分計などを用いて、自分の味を
確認するのも良いでしょう。
2、漬け物・汁物の量に気をつけて
塩分の多い漬け物や汁物は、食べる回数と量を減らしましょう。漬け物は浅漬けか、
塩出ししたものにします。汁物では野菜などの具の多いものにすれば、1回にとる汁の量が
少なくなります。麺類を食べるときは、汁は残すようにします。
3、効果的に塩味を・・・
献立にはいろいろな味付けを利用し、塩味は効果的に使うようにします。
塩は食品の表面にさっとふりかけると少なくても塩分を感じることができます。
4、かけて食べるより、つけて食べるようにする
しょうゆやソースなどは、かけて食べるより、つけて食べたほうが塩分の摂取量が少なくて
すみます。
5、酸味を上手に使うこと
酸味を上手に使って、献立の味付けに変化をつけると、塩分を減らすことができます。
レモン、スダチ、カボスなどの柑橘類や酢などを和え物や焼き物に利用しましょう。
6、香辛料をふんだんに
とうがらしやコショウ、カレー粉などの香辛料は、塩分調節の強い味方なのでうまく活用する。
7、香りを利用して
ユズ、シソ、ミョウガ、ハーブなどの香りのある野菜、海苔、かつお節などを加えると、薄味の
メニューに変化をつける事ができる。
8、香ばしさも味方です
香ばしさもまた塩分のとりすぎを抑えてくれます。焼き物にする、炒った胡麻やくるみなどで
和えるなど、調理に利用するといいでしょう。
9、油の味を利用して
揚げ物、油炒めなど、油の味を利用して食べるのもよいでしょう。胡麻油やオリーブオイルを、
食べる前に少しかけることで風味が増し、おいしく食べられます。ただし、脂質のとりすぎに
ならないように、油を使ったメニューばかりにならないよう気をつける必要があります。
10、酒の肴に注意
酒の肴に合う料理は意外に塩分が多く含まれていますので、少量にしましょう。
11、練り製品・加工食品には気をつけて
かまぼこ、はんぺん、薩摩揚げなど魚の練り製品や、ハムやベーコンといった肉の
加工食品も塩分の多い食品です。食べる量には十分気をつけましょう。
12、食べすぎないように
せっかくの薄味の料理でも、たくさん食べれば塩分の量もカロリーも多くなります。
食べすぎないように気をつけましょう。減塩しょうゆや減塩みそも、使う量が多ければ
塩分も増えます。使いすぎては意味がありません。
(続き)→ 加工食品について
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