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◆過熱する看護師争奪戦◆ 全国的に看護師が不足している中、大病院が台風の目となり、看護師の争奪が激しくなっている。 4月の(2006年)診療報酬改定で、看護師を手厚く配置すれば、より多くの報酬を受けられる ようになったため、病院が収入アップを狙って人員確保に走り出したのが原因である。 首都圏の大学病院が全国各地で大量募集活動を繰り広げる一方で、地方の中小病院などは 人員不足に拍車がかかり、病院存亡の危機に直面する事態に陥っている。 ◆例年の3倍以上◆ 「来春100人を募集します」今夏、弘前大病院(青森県弘前市)が打ち出した、例年の3倍以上と なる看護師の大量募集方針に、県内の病院はざわついた。 「高度医療を担うには手厚い看護体制が必要」との説明をよそに、「看護師を独占される」と 不安が広がったのだ。 「力やお金のある所に一気に採用されたら(民間病院は)どうにもならない。大学だけが県内の 医療を担っているわけではない」。県医師会は先月開いた県との定例会で、弘大病院の動きに 強く反発、県に対応を求めた。 青森県は新卒看護師の県外流出が止まらず、養成学校の今春卒業生で県内に就職したのは 55% 大学・短大卒では24%と更に低く、奪い合うパイ自体が小さい。 県内指折りの大病院である県立中央病院(青森市)でさえ約30人の欠員を補充できないまま。 「臨時職員を募集しても誰も来ない。こんなことは初めてで正規職員を増やすしかない」と、 来春は例年の倍になる44人の正規職員を募集する。 さらに「公務員という魅力がある国公立に大量募集されたら、とても太刀打ちできない」 (県内の民間病院事務長)民間病院は益々苦しい。 県外流出の激しい地方ばかりか、そもそも看護師の絶対数は足りていない。 厚生労働省の推計によると全国の医療機関で今年必要な看護職員数は約131万4千百人だが 実際は約4万1千6百人足りない。慢性不足のところに、4月の診療報酬改定だ。 入院患者について病院に支払われる診療報酬は、看護職員一人当たりの患者数が少ないほど 段階的に多くなる。 改定で、従来高水準だった患者10人より手厚い、患者7人の水準を新設。 10人の場合より診療報酬(患者1人、1日あたり)を約3千人円増やした。 この結果、診療報酬全体は大幅に減る中、7人の水準を保てば年間億単位の収入増が見込まれ 減収分を取り戻せるといい、大学病院などの看護師集めに拍車をかけた。 来春、例年の約3倍となる300人をj募集する東京大病院は5月に看護師確保対策本部を 設置した。 教授や看護部長ら50人が3ヶ月間で全国の看護学校の半数、約500校を行脚。 今月末(2006年9月)には全国5ヶ所で初の地方採用試験を行う。 ★「最高水準の引き上げで診療報酬を年間約9億円増額でき、看護師増員が可能になった。 人件費がかさむ分、利益は増えないが」と副院長。 「増員は負担軽減による医療事故防止やサービス向上につながる。 看護師配置が病院の質の指標になり、手厚くないと患者や医師も集まらない時代が来る」と 強調する。「経営側からこれまでは減らせ、今は増やせといわれる」と苦笑するのは昭和大病院の 市川幾恵看護部長。 330人を募集する同病院は採用試験の回数を3倍に増やす。 大病院の激しい攻勢に中小病院は危機感を強める。 東京都内の民間病院院長は「30万円かけた求人広告に電話一本すら来なかった。今後、 看護師を確保できない病院がバタバタ潰れて行くかもしれない」と肩を落とす。 ◆「質より数」の流れ◆ 「この20年でこんなに争奪戦が過熱したのは初めて」と、看護情報誌「ナース専科」を発行する 「アンファミエ」(東京)の町田守・医療事業部長。 同社主催の学生向け合同就職説明会では、参加病院が人気キャラクターや時計などの プレゼントで気を引く様子が目立った。 病院見学会で地方の学生に宿泊費を出したりテーマパークの券を配ったりする病院もあるという。 町田部長は「受験者を増やそうと筆記試験を止めて面接だけで採用する動きもある。本来は 看護の質を高めるための診療報酬改定なのに【質より数】の流れが強まっている」と懸念して いる。 同志社大の安川文朗医療政策・経営研究センター長は「看護の手厚い病院が増える反面 人材確保できない病院は存亡の危機」と指摘している。 「急激な改革のしわ寄せで必要な医療を受けられない患者を生まぬ厚生労働省には地域の医療 バランスに配慮した慎重さが求められる」と考えられる。 ◆そんな中、ちょっと役立つシステム情報◆ 最近、産婦人科不足が問題になっておりますが、 そこでちょっとしたお知らせです。 高齢出産や切迫早産などの危険から妊婦さんを守ろうと、香川大とメーカーなどが妊婦さんの 在宅管理システムを共同開発した。 このシステムは、妊婦さんが家でも安心のシステムで今後は更に期待される。 つまり、自宅で胎児の状態を医師に知らせる事ができる優れものシステム。 システムを実証実験する岩手県立釜石病院に通う妊婦さん6ヶ月の女性(38才)は 「いざというときに役立ちそう」と安心している様子。 同病院には標高1千メートルの峠を越え車で1時間以上かけて通う妊婦さんも少なくない。 「データから異常に気づき、早めに病院に来てもらい無事出産した例もある」(小笠原敏浩副院長) といい、助産師が妊婦の自宅に機器を持参し保健指導に活用する事も目指す。 妊娠・子育て関連リンク集 |
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